SS01: 知の結集、連携と総合化による学術と社会への寄与をめざして
                   -齋藤正男日本生活支援工学会初代会長追悼企画-

主催:
日本生活支援工学会
協力:
ライフサポート学会、日本機械学会
オーガナイザ:
後藤芳一 日本福祉大学 客員教授
概要:
高齢化率が25%を超え、自立や介護の支援の充実は国家的急務になっている。障害者権利条約を受けて、今年4月には障害者差別解消法が施行された。「障害の社会モデル」のもとで、物理的な障壁(例:移動、コミュニケーション)は大きい位置を占める。これらの課題解決に向けて、生活支援工学には今後、一層の寄与が期待されている。当学会の設立と方向づけに貢献された、故齋藤正男先生(初代会長)のご功績を顧みつつ、改めて学会が果たすべき役割を討論する。
座長:
支援技術開発機構 理事長  山内 繁
プログラム:
13:00-13:10 追悼企画の趣旨について
支援技術開発機構 理事長(第3代 生活支援工学会長)  山内 繁
日本生活支援工学会は①社会に対する学界の代表窓口として機能する、②異なる専門分野の連絡・協力をはかる、③当分野の学術に体系を与える、の3点を掲げて発足し、活動してきた。準備段階~初代会長として牽引した齋藤先生が提唱した路線だ。当初から現在を再確認し、今後を展望する。
13:25-13:40 日本生活支援工学会発足前夜
日本福祉大学 客員教授  後藤芳一
    福祉用具法の施行(1993年10月)を受けて、通商産業省を中心に福祉用具産業政策を始めた。当分野の健全な発展には、産業の取組みと学術の取組みが””車の両輪””””の関係になると考え、第3次ビジョン(1998年6月)で「知の共有化」を掲げた。それが後の当学会の発足につながった。関係省庁にも呼びかけ、賛同を得て発足を迎えた。
13:25-13:40 生活支援工学の理念
東京電機大学 教授  川澄正史
    人の生命や生活に直接関わる工学については、社会の変容と時代の要請および技術の進展により、またその対象の広がりに応じて領域を拡大し、周辺分野の学問と連携を保ちながら発展してきた。その中で多数の専門学会が設立され、学問的・社会的貢献が果たされた。生活支援工学は、日本生活支援工学会が設立されるときに作られた用語である。
13:40-13:55 今後の生活支援工学の方向性
東京医療保健大学 教授  山下和彦
    生活支援工学の領域は認知症,糖尿病などの中高年者,パーキンソン病などの疾患,子どもの発達など多岐にわたる.センサ技術,データベース整備,ディープラーニングの予測技術など新しい知見が開発され,全体を見据えたアプローチが必要となる.これらを生活支援工学と融合させ,本当に役に立つ道を示すことが求められる。
13:55-14:10 日本生活支援工学会の現状と今後
早稲田大学 名誉教授(日本生活支援工学会 会長)  藤江正克
    日本生活支援工学会の活動は、学術研究の交流・発信から、倫理審査を通じた社会的役割を担うまでに広がっている。学術ではライフサポート学会、日本機械学会を始め交流を広げ、関係省庁、支援機関、研究機関等から変わらぬ支援を得ている。10周年に策定した「将来ビジョン」の実現に向けて更に魅力ある学会にすべく次のステップに進む。
14:10-14:20 コメント
元国立障害者リハビリテーションセンター 研究所長(第6代 生活支援工学会長)
諏訪 基
14:20-14:30 コメント
東京電機大学 教授(第7代 生活支援工学会長)  土肥健純
14:30-15:00 質疑